新潟へ戻る朝、夜明け前の山間の小さな町には
一面霧がかかっていた。
高速道路のいくつかのトンネルを抜けると霧は晴れた。
日の出の頃になり、太陽の昇る方向を眺めると太い帯状の霧が
かかる一帯がある。
“モーニンググローリー” みたいだ、と以前テレビで観た
オーストラリアの雲の映像を思い出した。
夜明けからしばらくすると新潟市に着いた。
車の通りはすでに多く、もう日常が始まっている。
「早くに出かけて来たから今朝はお寺の鐘を聞けなかったな」
と少し残念に思った。
山間の小さな町での僕たちの1日は、 毎朝6時に鳴り響く
鐘の音で始まる。
so little
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